皆さんは、ベンチャー企業についてどのようなイメージを抱きますか?
・残業が多そう
・社長やスタッフが若い感じ
・事業を進めるスピードが速い
など、バリバリ働いているイメージがあると思います。
私はベンチャー企業の立ち上げ期に、社長秘書・総務・人事のすべてを担当していましたが、とてもめまぐるしい日々でした!
でも自分を成長させることができましたし、同じ目標を持った人達と仕事を進めていけるのは、とても楽しかったです。そこで、今回は「ベンチャー企業に転職したい人必見!元社員が語る実情」と題して、ご紹介をしていきます。ぜひ、参考にしてくださいね。
この記事は、こんな人におすすめ
・ベンチャー企業に就職・転職したい
・ベンチャー企業って、実のところどうなの?
・ベンチャー企業でバリバリ働きたい
・ベンチャー企業はきついと聞くけど、本当なの?
・ベンチャー企業の社員の年収が気になる人
です。
Contents
私がベンチャー企業に転職をした理由
私が転職を考えたのは、20代中ごろ、26歳の時です。学生時代に東京に住んでいたこともあり、もともと東京が大好き!学生時代の友人も多数いるので、東京で働いてみたいという気持ちが強くありました。
そこで、地方局テレビディレクターを辞めて、東京で新たな職探しをしたというわけです。
私が転職活動を進める上で重視したのは、ベンチャー企業であるということです。
周りの友人たちからは「ベンチャー企業って大変だよ」「絶対にやめた方がよいよ」と言われましたが、とにかくがむしゃらに働いて、経験値を上げたかったのです。
働くことが好きで、独身のうちに経験を積んでおきたいと思っていたので、とにかくがむしゃらに楽しく働くことができる職場を探していました。私が、心の中で決めていた転職の条件は、以下の通りです。
この条件をもとに、たくさんの会社をリサーチしました。
就職活動と転職活動の違いを明確に!
ベンチャー企業に転職をする際に、気合を入れて書いたのが履歴書です。
ここで「知っておいてよかったなー」と思ったのは、就職活動と転職活動の違いについてです。
この違いを自分自身がきちんと把握しておかなければ、なかなか転職活動をスムーズに行うことはできないでしょう。
なぜなら、実際に転職活動をした私が、実感したからです。
それでは、はじめに「就職活動」と「転職活動」の違いについて、詳しくお話をしていきます。
就職活動
高校卒業時、専門学校卒業時、大学卒業時に合わせて、就職先を見つける活動です。社会人経験は、ありません。
企業は「一から育て上げる」という想いで採用を進めていくので、経験や実績というよりは、人間性重視で審査が進んでいきます。
学生時代にどんなことに打ち込んだのか?興味のあることは?自分の長所や短所はなどを、履歴書に書くことになります。
打ち込んだこと。興味のあることを見ることでその人の探求心、深掘りする根気を見ることができます。
長所はその人の能力、忍耐力、企業に入ってやって行けそうか見ることができます。
短所は、人間誰もが短所があります。その短所をどういうふうに表現・プレゼンして面接に臨むのか見ます。企業は臨機応変、対応力を見ることができるのです。
転職活動
転職活動は、中途採用試験とも言います。社会人経験があるので、企業側も基本的なことを教え込むというよりは、得意分野や経験を引き出して、上手に活用していきたいとの想いで採用に臨みます。
転職活動は、採用のスピードがとても速いという特徴があります。
履歴書に職務経歴書をプラスして提出することになるので、どのようなスキルを持っているのかを相手に伝えやすくなりますし、即戦力として働いてもらえるかどうかを判断するための材料にもなります。
このように採用試験というカテゴリは同じでも、就職と転職では企業があなたに期待することは、全く違うというわけです。
この違いを理解しないで、学生時代に行う就職活動と同じように転職活動を進めていくのは、とても非効率的です。採用スピードが速い転職活動は、自分のスキルや魅力をハッキリと的確に伝えることが大切!
ベンチャー企業の履歴書の準備はこうやった!
それでは、私が実際に書いたベンチャー企業の履歴書のポイントを、まとめていきます。
あくまでも個人的な見解とはなりますが、私自身、書類審査は10社中10社合格しているので、参考資料の1つにして頂ければと思います。
準備1.これまでしてきた仕事を、誰にでもわかりやすく説明する文章を作った
全く違う業種だったとしても、自分のこれまでの経験を無駄にすることなく、次につなげていきたいと思っていたので、前職の業務内容を採用企業側にきちんと提示することが大切だと判断しました。
しかしながら、私の前職の職業はテレビ制作ディレクター。(その時の仕事ぶり 詳細はこちら)
一般事務や接客業などよりも、イメージがしづらい職種だと思ったので、これまでしてきた仕事を誰にでもわかりやすく説明できるようにすることが必要だと思いました。
テレビ業界のことって、働いてみないと分からないことがたくさんありましたし、専門用語も多いので、なかなか理解しづらいところもあります。
そこで、テレビディレクターという仕事を理解してもらうための取り扱い説明書のような文章を考えてみました。意識したのは、なるべく短い文章で書くことです。
※このように、難しい言葉は使わないで短文を意識しました。
自分でタイトルをつけて、それに対して2~3行で説明文を考えるようにして、できるだけわかりやすく自分を表現しました。
準備2.どんなことができるのかを明確にした
中途採用する企業は即戦力を探していると判断しました。
面接をしていく時に「どんなことができる?」「これはできる?」と採用側から聞かれることを想定して、自分がどのようなことをできるのかは前もって明確にしておくことにしました。
その方が質問をされたときに自分も確実に答えることができますし、採用企業側も「この人が入社したら、こんなことをさせよう」「これを任せると、即戦力になるな」と判断できるので良いと思いました。
どんなことができるのかは、とにかく具体的に書くことが大切です。
私は、以下のように書きました。
他にも、細かくできることを明記して、履歴書に落とし込みました。
ワード・エクセルができない人もいますので、できることをアピールしておくのは大切です。
社会人としての挨拶、電話の受け取り方も知っている、実践してきたことを企業がわかるようにしておくのは大切です。
資料作成、プレゼンができることも即戦力として必要なスキルです。
20人ほどをまとめて業務を行うリーダーシップを書いておくことも有利になるでしょう。
新人教育もしたことがあることを書いておくと、前職で重要なポジションを任されてきたんだなと分かります!
準備3.1年後、3年後、入社後の自分をアピールした
1年後、3年後、入社後の自分をアピールしておくのも、大切な要素です。
向上心をアピールしながら、この会社にどのような形で尽くそうかと企業側に伝える方法の1つではないでしょうか。
でも、大それたことを言うと、わざとらしくなり「この人、自分のことを何様だと思っているんだ」と思わせてしまうところがあるので、気をつけなければなりません。
参考までに、私が履歴書に書いた1年後、3年後の自分をまとめておきますね。
●御社に入社して1年後の自分
1年後の自分は、御社の業務内容にも一通り慣れてきて、1つ1つの仕事のスピードがアップしている頃だと思います。仕事のスピードがアップするだけではなく、確実性もアップして、仕事がどんどん楽しくなっていると思います。
新しいアイディアもどんどん湧いてきて、周りの人と協力しながら、企画書なども提出できる頃だと思います。
●御社に入社して3年後の自分
3年後の自分は後輩ができて、よりいっそう毎日の仕事が楽しくなっていると思います。
そして責任のある仕事も少しずつ任せてもらえるようになり、ただ与えられた仕事をこなすだけではなく、どうすればもっとよくできるのか?利益が出るのか?など、一歩踏み込んだ仕事ができるようになっているはずです。
上記の文章に、それぞれの会社の特徴を押さえて、オリジナルの文章をプラスします。
半分は同じ文章を使い回し、半分はオリジナルの文章にすることで、企業にも良い印象を与えます。
結果、ベンチャー企業は一発合格
ベンチャー企業は、スピード重視なところもあるので、結構な割合で人材募集をしています。
採用期間を設けているところもあれば、常に人材募集をしているところもあるので、意外と合格しやすいと思います。
私は5社受けましたが、すべて一発合格しました。
書類審査に合格したら、すぐに一次面接という名の最終試験だったようで、すぐに合格と言われました。
やはり、履歴書に力を入れて「この子に、会ってみたい」と思ってもらうことができていたのが、一番良かったのだと思います。
ベンチャー企業社員の年収は?
ベンチャー企業の気になる年収ですが、月給38万×12か月=456万くらいでした。
しかしながら、ベンチャー企業で働きたいと思っている人が知っておく必要があるのは、ボーナスがない場合があるということです。
私が働いていた会社は、月のお給料は高かったのですが、年に2回のボーナスはありませんでした。
その代わりに、業績が良い月には社長から数万円のお小遣いが社員に手渡されました。
大手企業と比較すると、福利厚生も産休や育休制度も整っていないところが多いです。
会社が始まったばかりで、実例がないというのが正直なところですね。
ベンチャー企業の休みについて
ベンチャー企業は、不規則で休みがないイメージがあると言われますが、確かにその通りのところも無きにしも非ずです。しかしながら、私が働いていた会社は、土日は完全休業だったので楽に感じました。
その代わり、平日は残業することも多く、24時の終電ギリギリになってしまうことも少なくありませんでした。
最初から、ベンチャーとはそのようなものだと思って入社しましたので、特に違和感もありませんでした。
中途で入社して、すぐに年収500万円近くもらえる会社ですから、平日の残業が23時、終電間際というのは普通だと思います。
ベンチャー企業の人間関係について
ベンチャー企業の人間関係は、とても良好でした。
会社によって違うとは思いますが、私が勤めていたITベンチャー企業は平均連年齢30歳!
社長は33歳でしたし、とにかくアグレッシブさとフレッシュさに溢れていた気がします。
社員旅行もお祭り騒ぎでしたし、お昼の時間になれば、みんなでラーメンを食べに行くなど仲良しでした。
平均年齢が若いほうが社内決議などもフレキシブルで仕事が速いのかなという気がします。テレビ局と比べるとですね。
社員同士の仲の良さは、自然と仕事にも良い影響を与えていると思います。
疲労について
ベンチャー企業で働くことは、それなりの覚悟が必要だと思っています。
もちろん、きちんと社内規定が整っている場合は、また別の話かとも思いますが・・・。
でも、私の働いていた会社は「おはようございます」と出勤すると、床に営業マンがゴロゴロ転がっているような会社でした。
「○○さん、起きてくださーい」「朝ですよー」というところから、1日が始まっていたという日もありました。
なぜベンチャー企業を退職したのか?理由
ベンチャー企業で働いた日々は、とても楽しかったです。
では、どうして退社したのか・・・それは、100%私の個人的な都合です。
結婚をしてからも、楽しく働いていた私ですが、妊娠して体調が激変!
びっくりするほどに気持ち悪く、起き上がるのもしんどいほどでした。
大好きな職場だからこそ、迷惑をかけている自分に嫌気がさしてしまったこともありました。
子供をお腹の中で育てながら、24時くらいまでがむしゃらに働くことができないと判断し、退職しました。
ベンチャー企業で得た3つのこと
ベンチャー企業で働いた私が得たこと、本当にたくさんありました。
特に3つのことを、会社に与えてもらった、自らが得たと思っています。
仕事に対するアグレッシブさ
ベンチャー企業は完成しきっている大企業と違って、発展途中の会社です。
まだ会社として取り組んだことがないサービスや商品を展開する、新しい組織を作っていく、会社の規定を練っていくなど、常に新しいことにアグレッシブに取り組むことになります。
自分1人ではなく、社員全員がそのような気持ちで業務に取り組んでいるのが、ベンチャー企業です。
一から作り上げることは、容易なことではありませんでした。
「マニュアルがあったら楽なのにな」と思うことも何度もありましたが、一から作り上げたものが世の中に認められたり、それによって円滑に社内の業務が進むようになると、大きな達成感を感じることができました。
協調する気持ち
ベンチャー企業に入社して感じたのは、社員の平均年齢が若いということです。
転職する前はどちらかと言えば大手企業に勤めていたので、それなりの年齢の方もたくさんいましたし、何より考えが少し古くさいと感じたこともありました。
しかしながら、ベンチャー企業は社長も社員も、結構若い!
自分よりも+5歳くらいの社長だったり、部長が年下だったりと、慣れるまでは結構なカルチャーショック状態。だからこそ、熱く議論して、協力しあいながら仕事を進めることができたので、協調性は抜群だったと思います。
前職は1人で黙々と作業をすることが多かったので、相手の仕事の進め方やスピードを配慮しながら、一緒に作り上げていく仕事の進め方が本当に新鮮でした。
スピード感
「ベンチャーは大手が3年かかってする仕事を、半年で終わらせるスタンスでやっていくぞ」と、入社時に社長に言われた覚えがあります。
世の中の動きに常に敏感になって、乗り遅れないようにスピード感を大切にしながら、日々の業務に取り組んでいました。
少数精鋭と自分たちでいうのもなんですが、少ない人数で目まぐるしい業務をこなしていくのですから、1人1人の実力とスピード感が必要となります。
私も入社してしばらく経った頃には、効率的に仕事を進めるにはどうすればよいのかが、感覚的に分かってきた感じがします。
まとめ。ベンチャー企業で働くのはおすすめ
今回は「ベンチャー企業に就職したい人必見!元社員が語る実情」と題して、お話をしました。
まず大事なのは、履歴書です!書類審査を合格しなければ、前に進むことができません。
そのためにも、履歴書を書く前に、以下の3点の準備をもう一度確認していきましょう。
ベンチャー企業は、人によっては過酷で大変だという見方もできるでしょう。
でも、私は働いて本当に良かったです。自分のできること、また得意とすることがはっきりとしましたし、何より勢いのある会社・人たちに囲まれて仕事をするのは楽しかったです。
年収500万円ほどもらえましたし、やりがいもありました!感謝しています!